読み・聴き・書きクケコ

本と音楽の雑記帳

キャロル・キング「プリーザント・ヴァリー・サンデー」

中学生の頃、私は弟と2人でモンキーズのLPレコードをせっせと買っていました。

確か4枚目の「スターコレクター」までだったと記憶しています。

当時は、この曲の作曲者が誰かとはまったく知らず、というよりもモンキーズの曲に関しては作曲者には感心はありませんでした。

モンキーズはオーディションで集めた4人組で、作詞・作曲のチームが作った曲を歌うバンドでした。

そのせいか、バンドのサウンドというよりも、タイプは違いつつも曲として優れた作品が多く、今でも表題の曲はもちrん、「モンキーズのテーマ」「恋の終列車」「アイム・ア・ビリーバー」「自由になりたい」「デイ・ドリーム・ビリーバー」「ステッピン・ストーン」「すてきなヴァレリ」などざっとあげることができます。

高校に入ってから、上級生が「すてきなヴァレリ」の印象的なイントロをエレキギターで弾いていたことを思い出します。

表題曲がキャロル・キングの曲と知ったのは、数年前に「THE LEGENDARY DEMOS」というキャロウのデモテープのCDを買ってからのこと。

アコースティックのバンドスタイルで、全体的に音をこもらせ、後半にいくに従い、曲調やコーラスを変え、当時(1967年)のどのバンドの音とも違うタイプの曲にしています。

モンキーズ・バージョンは、当時の音楽用語だと「フォーク・ロック」っぽいガツンとくる印象的なギター・リフで始まり、テンポを上げ変化に富む曲を最高潮に持っていってエンド。「文藝別冊 KAWADE夢ムック キャロル・キング」では、〈第4章の名曲物語 作曲家時代の名曲〉に、松田ようこさんがこの曲を解説しています。

Carole King THE LEGENDARY DEMOS」(2012)

    

「文藝別冊 KAWADE夢ムック キャロル・キング」(2017)

さてさて、モンキーズは今では忘れ去られたバンドかもしれませんが、忌野清志郎さんが意訳した名曲「デイ・ドリーム・ビリーバー」のオリジナル・バンドとして記憶に残る存在になったっことはうれしい限りです。

モンキーズの曲の中では、とびっきりのリズムと音の厚み、エンディングのおもしろさが際立っていた「リトル・ビット・ミー、リトル・ビット・ユー」がニール・ダイアモンドの手によるものだったことを数年前に知り、驚いたものです。

かつて、モンキーズの日本公演をテレビで放映したのを観ましたが、ラッパ型のスピーカーで音を流していた記憶がありますが、まさかとは思いつつ…です。