読み・聴き・書きクケコ

本と音楽の雑記帳

濱野京子・作「シタマチ・レイクセド・ロード」(ポプラ社 2023)

本を読むのが粋な女の子・希和子が小学校からの友人に誘われ、廃部になりそうな文芸部に入るところから物語がスタート。希和子に想いを寄せる後輩の男の子が希和子に投げかける言葉の数々に触発され、希和子自身が気づいていない才能に目覚める瞬間がクロスする物語。

高校の文芸誌を作るという目標に、物語や詩を書いて出すという部員の能力と、物語は書けないけれど文を読む力があり、物語ではない文を書くことができるという違う能力を持つ希和子、それぞれが互いを認め合う場面に思いがこもっています。

文を本や冊子という形にしていく〈編集〉に光をあてた作品。

「シタマチ・レイクセド・ロード」