なかがわちひろ・作「おじいちゃんちでおとまり」(ポプラ社 2006)
表紙をめくると「おじいちゃんちでおとまり」する理由がわずか4つの絵で表現されています。家族3人で両親は共働き、〈ぼく〉はけっこう自由気ままな性格だってことも分かります…うまさを感じる出だしです。
〈おじいちゃんち〉の居間には、世界中から集めたふしぎなものがいっぱいあり、これだけでこれからどんな物語になっていくのだろうとワクワクさせられます。
おじいちゃんとぼくがおふろ屋さんに行く場面は、ふしぎの世界に入り込む扉のよう。まるで南の無人島で自由に暮らしているかのような〈遊び〉がいっぱいの展開は、本当に楽しそう、読み手もその世界に入り込みそうになります。
1日限りの夢のような冒険の世界…気持ち良さが残ります。