読み・聴き・書きクケコ

本と音楽の雑記帳

キング・カーティス CD「ライブ・アット・フィルモア・ウェスト」「アレサ ライブ・アット・フィルモア・ウエスト」

デュアン・オールマン絡みで知ったキング・カーティスのCDで持っているのはわずか2枚。ともに1971年2月録音の「ライブ・アット・フィルモア・ウェスト」とアレサ・フランクリンの「アレサ ライブ・アット・フィルモア・ウェスト」。アレサ・フランクリンの前座としてのライブとアレサ・フランクリンのバックを務めたライブで両方がつながっている名作。

バンドとしての力量がすばらしい。最初のメンバー紹介のカッコ良さ、ベース・ドラム・ギター・ホーンセクションどれもがあタイトでビシッと決まり、ちっとも古くない。そしてそのバンドを率いてさまざまなジャンルの曲を表情豊かに吹き鳴らすサックスの音がイイ。キング・カーティスだけが輝くのではなく、バンド全体として曲を完成させていることが良く判る。

50年も前になるけれど、その時代に親しんだ音やリズム、サウンド、ビート、うねりのようなものはいつ聴いても時間を越えてすっと耳に入ってくる。

ただ最近まで知らなかったことだが、デラニー&ボニーのセッションに加わったのが1971年の7月で、その翌月にはあっけなく亡くなったという情報を得て、何ともいたましいこと思ってしまう。

アレサ・フランクリンのライブは、彼女の声のみずみずしさとバンドと一体になって高みにいってしまう力強さに脱帽。

上「ライブ・アット・フィルモア・ウェスト」 
下「アレサ ライブ・アット・フィルモア・ウェスト