読み・聴き・書きクケコ

本と音楽の雑記帳

「コールド・ブラッド」

1960年代後半から70年代にかけて、「ブラス・ロック」と呼ばれたバンドがたくさんあった時代がある。

シカゴやブラッド・スエット&ティアーズ、チェイスタワー・オブ・パワーなど。コールド・ブラッドもその流れの1つ。

コールド・ブラッドのレコードは5枚目の「リディア」のみ所有。タワー・オブ・パワー絡みか女性ボーカル絡みで買った記憶がある。

思い立って、数年前に3枚目から5枚目までのCDを買い揃えたのが以下の3枚。

3枚目の「FIRST TASTE OF SIN」では、「DOWN TO THE BONE」が一番。全体的にバラードっぽい曲とちょっぴりラテンの香りが入っている曲に分かれ、ラテンっぽい曲に勢いとホーンセクション、パーカッションのリズムが絡み聴いていて心地良い。「DOWN TO THE BONE」はその典型。ボーカルのリディア・ペンスのためのアルバムといった雰囲気がある。

4枚目の「THRILLER!」は、選曲のセンス、ボーカルとホーンセクションとのバランスが良く、ギターのマイケル・ササキの加入によってギターのリズム溢れるリフがかっこよく、バンドの音ががらりと変わり、コールド・ブラッドの存在が一気に花開いた感がある。スティービーワンダーの「サンシャイン・オブ・マイ・ライフ」は歌のうまさを前面に出し、ザ・バンドボズ・スキャッグス、ビル・ウィザーズの曲を取り上げ、うまくまとめあげ、当時の時代に合った音にしている。リディア・ペンスのボーカルとバンドが一体化していたアルバムだと思う。

5枚目の「LYDIA」は、まさしくリディア・ペンスを前面に出したアルバム。アルバムとしての統一感はないけれど、このアルバムが一番好き。スティーブ・クロッパーのプロデュースで、有名どころのカバーはないけれど聴きやすく耳に残る曲が多い。マイケル・ササキのギターがうまく味を付け、ホーンセクションはバックにまわっている印象。スティーブ・クロッパー提供の曲はそのままMG’Sの音に近く、他の曲とは一線を画している。

コールド・ブラッドの冠はあるが、多分、リディア・ペンスのためのアルバム。

3枚目「FIRST TASTE OF SIN」CDジャケット

4枚目「THRILLER!」CDジャケット

5枚目「LYDIA」レコードジャケット表

「LYDIA」レコードジャケット裏