ポール・ハーブリッジ/文 マット・ジェームス/絵「つきよのアイスホッケー」(福音館書店 2023)
カナダの子どもたちにとって冬のスポーツはアイスホッケー。そのことがビシビシ伝わってくる絵本です。
森の中にある大きな池が2月になり、マイナス20度の日が続いて一面氷が張ります。村の子どもたちはその池でアイスホッケーをするのが待ち遠しくてたまりません。
でも、子どもたちのリーダー/アーサーの言葉は、「まだ はやい。まんげつを またなきゃ」。
いよいよ満月の夜、子どもたちは雪をこいで池にたどり着き、思う存分アイスホッケーを楽しみます。
アーサーがみんなのためにさりげなくいろいろなことを準備し、判断する、そのリーダーシップのすばらしさ。
満月の光の下でアイスホッケーをする子どもたちの躍動、池の周りだけくっきりと浮かび上がる絵のすばらしさ、満足して家路につく子どもたちの気持ち…村の中で代々子どもたちが引き継いで楽しんできたことが分かるカナダらしい作品。
カナダの子どもたちがワクワクする気持ちを感じ取れたらいいなと思います。