三浦太郎「みち」(あすなろ書房 2022)
これまでなかった三浦太郎さんの新作絵本。線・色づかい・見開きの構図すべてが細かくデザインされた作品が特徴だと思っていたので、今作はビックリ。
一本の線(みち)を女の子と男の子とがたどり、ページを開くといろいろなことが待っている、表れる…ページをめくる楽しさと絵を見て空想するおもしろさにワクワクします。
今作の絵は、子どもたちが見たこともない(子どもたちの親世代も知らない)昭和でも古い世界に誘い込み、だからこそ〈道の先にある何か〉に好奇心を高めて遊べる世界にしているのかな…と。
前へ前へと進んでいく2人の子どもからあふれてくる〈子どもはこうでなくちゃ〉がいいなと思います。そして、毎回感じることですが、黒の使い方がうまいな…と。