スージー鈴木「EPICソニーとその時代」(集英社新書 2021)
タイトルが気になり入手。エピック・ソニー時代のミュージシャンをたくさん取り上げ、日本初のロック・レーベルとミュージシャン、時代との関わり方を解説している。
個人的には、エピック・ソニー・レーベルでは、佐野元春、THE MODS、一風堂、バービー・ボーイズしか興味がなかったので拾い読み。一風堂は「すみれ September Love」を中心に据えているが、好きだったのは「NORMAL」(1980)、「REAL」(1980)、「RADIO FANTASY」(1981)だったのでちょっとがっかり。モッズは統制の効いたビートバンドでライブハウスがピッタリの雰囲気がデビュー当時から好きだった。バービーボーイズは、めちゃくちゃかっこいいギターがツインボーカルを活かし、バンドの熱を支えていた。この3つのバンドはエピック・ソニーのイメージ・都会からちょっと外れるけれど、佐野元春はエピック・ソニーのシンボルそのものだったように感じている。
最後に、プロデューサーの小坂洋二氏と佐野元春のインタビューを収録しているが、小坂洋二氏のインタビューは80年代のエピック・ソニーが果たした役割・功績が伝わってくる。