読み・聴き・書きクケコ

本と音楽の雑記帳

キャロル・キング「キャロル・キング自伝」(河出書房新社 2013)

自伝より先に、「文藝別冊 KAWADE夢ムック」版の「キャロル・キング」を

読んだので、すんなりと自伝の世界に入っていくことができました。

「夢ムック」版は、自伝から引用したキャロル・キングの半生や代表曲の

解説が要領よくまとめられているので、基礎知識を得るにはうってつけ。

肝心の自伝ですが、ニール・ヤングブルース・スプリングスティーンの自伝に

比べるとはるかに読みやすく、キャロル・キングの生き方や心の内がきちんと

伝わってきます。

また、1950年代からのポップス界の動きや音楽と社会の結びつきなどが

キャロル・キングの体験を通して綴られているので、なるほどと理解することが

できました。

とりわけ、私の持っている「THE SONGS OG CAROLE KING]」(3枚組でジェリー・ゴフィンと組んだ時代の作品集)や「Carole King THE LEGENDARY DEMOS」(デモテープ集)の意味や価値が自伝を読んだことで分かり、大収穫。

そして、ソロで歌うきっかけを作り、背中を押したのがジェイムス・テイラーだったことに驚きつつも、2人が共にステージに立った若き日の大切なライブハウス「トルバドール」での「キャロル・キングジェイムス・テイラー/トルバドール・リユニオン」(2019)につながっていったことにもなるほどです。

波瀾万丈の結婚生活や子育て、社会との関わりなど天才作曲家・シンガー・プレーヤー・母親・主婦・妻・一人の女性…さまざまな面を正直に綴った伝記は、サブタイトルの「ナチュラッル・ウーマン」がまさにピッタリ!

 

キャロル・キング自伝」[