読み・聴き・書きクケコ

本と音楽の雑記帳

佐々木譲「樹林の罠」(角川春樹事務所 2022)

「道警・大通警察署」シリーズ最新作。時の変化も盛り込み、チーム全員の個人的な事情も描き、警察小説プラスの要素も含めて読めるシリーズか…と。

 佐伯・新宮チーム、津久井・滝本チーム、そして小島の3つのピースがそれぞれの担当する事件・事案から寄り合わさって事件の真相に近づいていく…パターンとはいえ、その絡み合いの妙で十分楽しめる。

 今回は、佐伯、津久井、小島それぞれのこれから、そして彼らの相棒/新宮・滝本らのこれから、彼らの憩いの場所ブラックバードのこれから…時の進み方と合わせてどうなっていくのかが気になって仕方ない。

 もう一つ、彼らの上司、2人の係長の気骨が光っている。

「樹林の罠」