読み・聴き・書きクケコ

本と音楽の雑記帳

知名定男「うたまーい」(岩波書店 2006)

サブタイトルが「昭和沖縄歌謡を語る」。

著者がデビューした時からの師匠・登川誠仁氏との関係を語る箇所があちこちにあるが、お二人だけの特別さが際立っています。

登川誠仁氏を中央に引き出したプロデューサー役を果たした1998年頃のことや登川誠仁氏が会長をしていた民謡協会から破門になってからも変わらない知名定男氏は登川誠仁氏の一番弟子という師弟関係など、独特の間を感じます。

同書に、浅草の木馬館登川誠仁氏がライブをしたときに、民俗音楽学者・小島美子(とみこ)氏が登川誠仁氏を会場に呼び込む役を果たし、「嘉手苅林昌さんはその場その場で作っていく歌い手、セイ小さんは積み重ねて唄う歌い手、だから登川誠仁さんは正調です。私は大好きです。これから誠仁さをご紹介します」そんふうな言い方をしたことを綴っています。

ナビィの恋」の出演前で、知名定男氏が登川誠仁氏を本土の人たちの前に出そう出そうとしてきたことも書いています。

いいなと思っている場面です。

知名定男「うたまーい」