読み・聴き・書きクケコ

本と音楽の雑記帳

あさのあつこ「乱鴉の空」(光文社 2022)

弥勒シリーズ」最新作で11作目。今回は、これまでとは趣が違い、遠野屋の清之介と伊佐治親分が訳が分からぬできごとの背後にあることを追いかける。結果として同心:小暮信次郎の頭脳に泳がされ、引き寄せられる…推理小説めいた物語。

清之介と信次郎の冷たい緊張感あふれる場面は少ないけれど、これはこれで楽しめる。

ちょっと判らなかったのは、清之介の留守に土産物として届けた人物のこと。後半に明らかになるが、なぜこのタイミングで登場するのか…次作でもう少し明らかになるのかも。

伊佐治親分家族の良さがたっぷり味わえる…得する気分。

「乱鴉の空」