なかがわちひろ・作「まほろ姫とにじ色の水晶玉」(偕成社 2017)
「まほろ姫」シリーズ2作目。
大テングの弟子になって定期的に勉強を教わるまほろ姫とタヌキの茶々丸ですが、今回はテングさまがお出かけするので違う展開に。でも、テングさまがお出かけするときに落とした〈よくばりぶくろ〉が最後においしいテングさまの食べ物に変身して終わるます。こまかいところにしかけがあって楽しめます。
お話は、まほろ姫の家に都からやってきた有名な絵師(?)と迷子になってまほろ姫の家で過ごすことになった小雪という女の子が〈春〉をテーマに、いろいろな物語が生まれます。
230ページほどもありながら、むりなくお話の展開を楽しめ、絵師の雲風の成長や小雪が何者なのかを少しずつ明らかになっていく自然な進み方が読みやすさにつながっています。
みんなが幸せな気持ちになって終わる物語は、いいなと思います。
人気が出て欲しいシリーズの一つ。