読み・聴き・書きクケコ

本と音楽の雑記帳

イブ・タイタス:作 ポール・ガルドン:絵「アナトールとねこ」(好学社 2022)

オリジナルは半世紀以上前の古典的な作品。訳は石津ちひろさん。

チーズ工場の味見係のねずみ・アナトールが天敵のネコからどうやって身を守り、味見係をまっとうするのか…チーズがどれだけ大切な食材になっているのか、さすがはフランスの物語と感じてしまします。表紙の絵にもそれが表れています。

ねずみがネコから身を守るためにはネコの首に鈴をつけるのが一番だけれど、じゃあどのねずみがネコの首に鈴をつけるのかという命題に、アナトールが知恵と勇気を振りしぼって挑みます。

ハラハラドキドキ、かしこさと勇気、仕事への誇り…いろいろなお話を楽しむ要素が詰まった絵本。訳も声に出して読むといっそうお話の臨場感が出てきます。

ポール・ガルドンの作品に触れる機会が少なくなっている今、読まれる機会になればとも思います。

「アナトールとねこ」