2022-12-14 米沢穂信「本と鍵の季節」(集英社 2018) いろいろな本 「古典部」シリーズの派生もの?なのかと思って読んだら、主人公2人のキャラクターと扱う謎解きの分野は「古典部」とは相当かけ離れている。共通するのは謎解きだけ。その謎解きも、この作品では謎解き役・松倉詩門の観察眼とどこか他人事のように突き放した感覚がミソ。 この短編集は、それぞれの物語を読み進めていくにつれ、語り手・堀川次郎と松倉詩門との関係が密になり、かつ松倉詩門が抱えている物語に近づいていく…「古典部」シリーズに比べるとちょっとすっきりしないかも。 「本と鍵の季節」