読み・聴き・書きクケコ

本と音楽の雑記帳

ドン・フリーマン「門ばんネズミのノーマン」(BL出版 2008)

ノーマンは美術館の裏手にある秘密の抜け穴を守る門番のネズミで、美術館の地下室にしまっているお宝の美術品を仲間のネズミたちを案内しています。

ノーマンには絵を描いたり針金で工作をする趣味があります。ある日、美術館の立て札で彫刻コンテストの作品募集をしていることを知ります。ちょうど針金で作った〈空中ブランコをするネズミ〉の作品を作ったばかりのノーマンはいてもたってもいられなくなり…美術・彫刻を愛し、モノを創り出す魅力を知っているノーマンのひたむきさとノーマンを目の敵にするガードマンとのかけひきばかりではないどこか通じ合う世界に引き込まれてしまう1冊。話の展開のおもしろさ、モノを創る楽しさは子どもの心にストレートに届くような気がします。

この物語を読んだ後に、「としょかんねずみ」(ダニエル・カーク 瑞雲社)シリーズへ興味がつながっていけば、もっと世界が広がるようにも思えます。

「門ばんネズミのノーマン」