読み・聴き・書きクケコ

本と音楽の雑記帳

ひこ・田中/作 ヨシタケ・シンスケ/絵「レッツもよみます」(講談社 2022)

シリーズ4作目。5歳になったレッツは、毎回、できることが増えたり、どうしてなんだろう?を自分で考えていますが、今回は、ひらがなが読めるようになったレッツが、お父さん・お母さんに絵本を読んでもらっていることに何となく違和感を感じます。

その違和感の正体をレッツは何回もトイレにこもって考えます。

「レッツのふみだい」では、踏み台に乗ったり、片目で見たり、上から見たり、下からのぞくと見え方・見えるものが違って見える…「レッツがおつかい」では、子どものお使い番組を見たレッツがマンションから出て、電車に乗り、ショッピングモールへ…全作通して共通なのは、レッツのお父さん・お母さんはなかよしで、レッツを尊重し、レッツをアイしていることがページにあふれていること。だからレッツがショッピングモールで迷子になってもさらりとカッコイイ言葉が出てくる。…「レッツはおなか」では、レッツが生まれる前はお母さんのお腹にいたことをお母さんやお父さんから聞いてもなかなかピンとはこないけれど、一所懸命考えた最後の言葉が印象的。ここで、「レッツはレッツ」なんだと気づき、「レッツもよみます」へ続いていく。

5歳の頃、できなことができtり、新しい気づきがあったり、分からなかったことが分かったり…そんな時、どんな気持ちだったのだろう?をおとなの自分に問いかける楽しみがあるシリーズ。

「レッツもよみます」