富安陽子・文 降矢なな・絵「まゆとおおきなケーキ」(福音館書店 2009)
「やまんばのむすめ まゆのおじゃなし」シリーズから。
すてきな春の日。やまんばの母さんとまゆは、山に暮らす動物やオニたちに招待状を届けます。冬眠から目覚めた動物たちにすてきなご馳走を用意し、春のパーティを開こうというアイデア。
このお話では、森力持ちのまゆが世界一大きいやまあんばケーキを焼くために、あっちこっち飛び跳ねます。
元気なまゆのエネルギー、みんなを喜ばせたいというおおらかな気持ちが心を豊かにしてくれます。
降矢ななさんの絵が、やまんば母さんとまゆが暮らしていそうな森、山間の雰囲気をかもしだし、お話の世界をぐんと広げています。
昔から好きな『きょだいなきょだいな』(福音館書店)に登場するキツネ同様、ここでもキツネがいい味を出しています。