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本と音楽の雑記帳

「ニューライダーズ・オブ・ザ・パープルセージ」

「ニューライダーズ・オブ・ザ・パープルセージ」を知ったのは、音楽雑誌経由でグレイトフル・デッド絡みだと思う。ジェリー・ガルシアがバンド結成に関わり、ペダル・スティールを弾くという情報を元に、彼らのファースト・アルバムレコード「N.R.P.S」(1971)を買った。ペダル・スティールが入ることでウェストコーストのカントリーロックとは違う味わいで、ゆるさもあって心地良い。「Whatcha Gonna Do」「Garden of Eden」はグレイトフル・デッドの曲のようで、カントリーロック・バンドと色づけができない面も含んでいた。

続いて買ったレコードは、ライブ盤の「HOME,HOME ON THE ROAD」(1974)。これはお気に入りの1枚でずいぶん聴き、今でもMPプレーヤーで散歩しながらたまに聴くほど。ローリング・ストーンズチャック・ベリー、リッキー・ネルソンの曲などロックンロールのカバー曲もゴキゲン。

彼らはどちらかというとB級バンド扱いで人気はなかったと思うが、いいバンドだったことは確か。

数年前に手に入れた「THE LOST BROADCASTS」というDVDがある。1972年にスタジオ内での無観客ライブ映像。わずか6曲で終始リラックスした演奏。これが彼らの映像を見た最初、いつもライブで演奏している曲と見え聞き覚えがある曲ばかり。この時にはデッド風の曲はなく、彼らが創り上げていったカントリーロックスタイルになっている。若さがありつつスタイルが確立していることがわかる。

それから30年を経たDVD「Wanted-Live at Turkey Trot」(2007)は、多分再結成したと思われる彼らの演奏を聴くことができる。オリジナルメンバーは2人。でも、彼らのファーストアルバムで使われているロゴと彼らの曲があれば、それはそのままN.R.P.S。会場は、ステージのある大きく開放的なレストラン風、観客は200人ほど、立ったままリラックスした雰囲気で、ダンスをしながら観ている客もいる。差書、だらけたステージかとも思ったが、単純に30年以上年をくったバンドがかつての曲をそれなりに、自分たちも楽しみながら演奏している…元々ライブでの緊張案を楽しむバンドでは泣く、開放的でゆるやか、心地よさを楽しむバンドなので違和感なく観ることができる。2000年代に入ってもN.R.P.Sがそれなりに受け入れられていることにウレシイやら驚くやら…。

「N.R.P.S」レコードジャケット表

「N.R.P.S」レコードジャケット裏

「Home,Home on the Road」レコードジャケット表

「Home,Home on the Road」レコードジャケット裏

「THE LOST BROADCASTS」DVDジャケット

「Wanted-Live at Turkey Trot」DVDジャケット